11月の14レースと12月の3レース。合計17レースで「三つのカギ」を試してみましたが、さっそくですが、やめたいと思います。
当たったレースもありましたが、ほぼほぼ当たりませんでした。でも、当たらなかったからやめるというわけではありません。
理由として大きく二つあって、一つは、三つのカギ自体に統計的な裏付けがなく、お遊びになってしまったということです。
それは最初からわかっていたことではありますが、やはり遊びでやっていても当たらないですし、仮に当たったとしても運でしかなくて、あまりうれしく感じなかったのです。
もう一つは、仮に真面目にアプローチして、データ的な裏付けがある要素でやっていたとしても、集計に疑問がわいてきたということです。
各要素に対して1ポイント単位で集計して、足し算して多ければ、ホントにそれでその馬の評価ができるのか、というところです。途中から1pと2pというように強弱もつけてみましたが、うまくハマったかはわかりません。
たとえば要素Aは2.5、要素Bは3.4、のように、シミュレーションを重ねて結果と結びついた比率で出さなくては、精度が上がらないのではないかと感じたのです。
この二つが、三つのカギを断念した、大きな理由です。
もしかしたら、三つのカギが結果につながらなかったのは、それ自体が悪いわけではなく、研究不足によるものであり、やっていることはズレていなくて、精度と作り込みの問題だったのかもしれません。
三つのカギをもっと的確なものにして、なおかつポイント配分も適正化すれば、理想に近づけられたかもしれません。
しかし、素人には、そこまでの時間をかけることは困難です。三つのカギは単純化しているだけで、先人たちがずっと試行錯誤してやってきたことと同じかもしれません。だからこそ、彼らのようにその精度を高めていく作業を簡単に真似することはできません。
もちろん、なにも突き詰めず、カタチだけ真似をしても、うまくいくものではありませんでした。
そういったところからも、このまま三つのカギを続けても、成績の改善にはつながらないと判断したところがあります。
そんな中でも、得たものもありました。三つのカギより大切なものだと思います。それは、予想をしている作業の中にありました。
たとえばチャンピオンズカップであれば、三つのカギで「好走実績があること」としました。近走5走だけでなく、新馬からのすべてのレース実績を確認して、何ポイントになるか集計しました。
ステイヤーズステークスもそうです。三つのカギで「長距離実績」を重視しました。すべてのレースを確認し、長距離実績があるかを調べて、ポイントを集計しました。
そして、すべての馬でそれをやって、最終的な総ポイントを数えて、馬の能力を見極めるということをやりました。
出頭数が多いときには、その作業は結構大変でしたが、それをしないとポイントが比較できないので、作業的にでも全頭やらざるをえませんでした。
ズバリ、三つのカギより大切なものは、「すべての出走馬をチェックする」ということです。
三つのカギでは、ポイントの比較のために全頭をもれなく確認する必要がありました。その作業は、三つのカギではなくても、過去のレース実績や適性などを一頭一頭調べているのと同じことです。
調べている中で、この馬は直近は散々な結果で、切ろうと思っていたけど、やたら3000以上は強いなあ、などと、見落としていた馬の能力に気づくことができました。
もし、出頭数が多くて見切れない、G1だから上位人気で来るだろう、牝馬が来そうだからそこから選ぼうなどと、予想の効率化だけを考えて、最初から候補を絞っていたら、思いがけない激走をする穴馬を見逃してしまうことになります。
競馬予想の技術は劣っていても、せめてすべての馬には目を通し、お宝を拾う機会だけは失うべきではないと、三つのカギの予想作業から学んだわけです。
三つのカギはうまくいきませんでしたが、競馬予想における大切なことを一つ学べました。
あとは、自分なりの能力評価を下すにしても、フィーリングで選ぶにしても、自分の見立てで馬を選ぶだけです。シンプルで基本的なことを楽しくやっていきたいと思います。
