競馬の競走馬には、短距離、中距離、長距離などの得意な距離があると言われます。
条件さえクリアしていれば、どんな距離のレースにも出ようと思えば出られますが、やはり勝ち目がないレースには出ようとしないですよね。そのあたりを調べてみました。
上の表は、今回挑むレースの距離に出走しようとしている馬が、前走にどの距離を走ったかを集計したものです。
- 対象期間は10年間
- 重賞の芝レースのみ
- %は1〜3着に入った件数
- 濃い色になっている部分は、上位から積算90%
- メートル表記は省略
- 「短距離」などの表現は、独自の基準です
- レース数は、年間の重賞レース数
もくじ
短距離 1000〜1200メートル
■1000メートル(1レース)
おすすめ前走距離:1200、1000
1200の馬が強く、次いで1000。1000の重賞が新潟のアイビスSDしかなく、前走1000となるとオープンや3勝クラスになるので、格下になります。そのため、1200の馬のほうが成績がよいと考えられます。一方で、前走1400以上は、出走馬がまったくいなかったか、3着以内に入っていません。もしそのような馬が出走したら、バッサリ切れる条件になるかと思います。
■1200メートル(13レース)
おすすめ前走距離:1200、1400、1600
1200の馬が圧倒的に強いです。短距離専門の馬は、1200を中心にレースを重ねていくので、強い馬が集まるのでしょう。1400もまずまず。注意したいのは、1600の馬でも9%がからんでいるというところです。短距離寄りのマイラーというところでしょうか。一方で、1000は、格下であるということで控えめか。1800以上はバッサリ切ってよろしいかと思われます。
マイル 1400〜1600メートル
■1400メートル(9レース)
おすすめ前走距離:1600、1400、1200
前走1400よりも、前走1600の馬のほうが成績が優秀です。1400の重賞レース数が少ない影響と思われます。ただし、1400の成績も悪くはありません。1200も優秀です。一方で、1000は消し。1800〜2200も、よほど強くて距離万能タイプじゃないと厳しそう。2400以上も消し。
■1600メートル(26レース)
おすすめ前走距離:1600、1400、1800、2000
1600がダントツ。レース数の多さと、マイル特化の馬が多いためと思われます。次いで、1400と1800、2000もまずまず。一方で、短距離と2200以上は厳しいところ。
短中距離 1800メートル
■1800メートル(16レース)
おすすめ前走距離:1800、2000、1600
1800が優秀です。1600や2000と比べると重賞レース数が少ないのに、1800が最も多いということは、強い傾向があることを表しています。そのため、1800だけ別にしました。微妙な距離の違いで、得意不得意が出るのかもしれません。それに次いで、2000、1600が続いています。2400もまずまず。一方で、短距離と、2200、2500以上は消し。
中距離 2000〜2400メートル
■2000メートル(26レース)
おすすめ前走距離:2000、1800
2000が優秀です。次いで1800。この2強に次いで、1600、2200、2400。一方で、1400以下は消し。ただし、長距離方面は、2500〜3200も無視できません。
■2200メートル(9レース)
おすすめ前走距離:2000、1800、2400
前走2200よりも、2000のほうが優秀です。次いで、1800、2400。これは、2200の重賞が少なく、前走が格下になるからだと思われます。ただし、件数はバラついており、長距離にかけて広く見る必要があります。
■2400メートル(5レース)
おすすめ前走距離:2000、2400、2200
こちらも、2400よりは2000が多い状況。やはりレース数の関係でしょう。とはいえ、2000以上の中距離〜長距離が中心に。万能型は1600も無視できません。1400以下は消し。
中長距離 2500〜3000メートル
■2500メートル(4レース)
おすすめ前走距離:2400、2200
2500は、2400と100違うだけですが、2400メートルとは傾向が違います。前走2400が一つ抜けていて、次いで2200、2000、2500、3000。長距離方面は無視できません。1600以下は消せます。
■3000メートル(2レース)
おすすめ前走距離:2400、2200、2500
3000の重賞レースが少ないため、2400や2200、2500からの馬が多く活躍しています。あとは長距離方面でまんべんなく分布。1600以下は消せます。
長距離 3200〜3600メートル
■3200メートル(1レース)
おすすめ前走距離:3000、2500
レース数が少ないため、統計としては微妙ですが、3000、2500が多く、2000、2200もなかなか。長距離方面は押さえておきたいところ。1800以下はバッサリ切りましょう。
■3400〜3600メートル(各1レース)
おすすめ前走距離:2400、2500
こちらもレース数が少ないため、微妙なところ。一応、2400、2500が多く、2000〜3600で広く分布。1600以下は消しです。
まとめ
前走レースで同じ距離を走っているほうが、なんとなく好走しそうなイメージがありましたが、実際に集計してみると違いました。
前走と同じ距離で成績がいいのは、1200、1600、1800、2000の4つだけでした。どれも重賞レース数が多い距離です。
前走が格下でも同じ距離なら適正があるのでは?と期待したくなりますが、距離よりも、格がモノを言うということになるかと思います。
とはいえ、距離適正というものは存在しますし、短距離馬が長距離レースで勝つのは難しいことも分かったので、一応は収穫はあったと思っておきます。