競馬 荒れるレースの考え方

競馬コラム
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先日の愛知杯は、荒れる重賞として有名です。

私もそれを頭に入れた上で予想してみましたが、結果は1-2-7番人気と、そこまで荒れませんでした。

ちょっと拍子抜けしてしまいました。

荒れるレースと聞いて・・・

インターネットや競馬新聞などでも、「このレースは荒れる!」という情報がたくさん転がっていて、つい気にしてしまいます。

しかし、毎回そうなるとは限らず、あてにならないということがわかりました。

このレースは荒れる!という情報を聞くと、競馬ファンは以下のようなことを考えると思います。

・いつもは買い目を絞るけど、荒れるらしいから、人気薄まで流してみよう

・本命は人気寄りの馬だけど、荒れるらしいから、人気薄を本命にしてみよう

これらは、いつもならやらない、無駄な買い目を増やすことになり、本命馬を選ぶときの冷静な判断も狂わせることになります。

そして、馬券販売数が増えて、JRAが喜ぶだけという結果になります。なるべくなら避けたいところです。

荒れる理由を考える

ポイントとしては、荒れるレースだからといって、荒れることを前提に予想するのではなく、「なぜ荒れるのか」を考えて、今回は荒れるのか荒れないのかを見極めることが大事だと考えます。

それにより、自分の予想方針は変えることなく、参考情報として取り入れて、ブレない予想をすることができます。

一般に、重賞は、G3が一番荒れて、G2があまり荒れなくて、G1はその間、という感じになるようです。G3が荒れると言われる理由は、いくつかあります。

・レース数が多いから
・ハンデ戦があるから
・強さが分かりにくいから

まず、1年間の芝の重賞レース数を見てみます。

G1、G2、G3のレース数は、約2:3:5 の比率になっています。G1とG2を足して、G3と同じくらいのレース数になります。レース数が多いぶん、荒れたり荒れなかったりの機会も多くなります。

また、日本国内では、G2とG3にはハンデ戦がありますが、G1にはありません。そのため、G3ではハンデ戦が多くなり、荒れるレースも増えます。

ハンデ戦のレース数

次に、強さが分かりにくいという点も含めて、ハンデ戦について考えてみます。

ハンデ戦とそれ以外の総数を比較すると、ハンデ戦は25、ハンデ以外は89ということで、3倍以上の開きがあります。

それにもかかわらず、一部分をよく見ると、「G3の3歳上」と「G3の4歳上」では、ハンデ戦のほうがレース数が多いという状況になっています。

これは、G3クラスの3歳上、4歳上の馬にとって、ハンデ戦のレースを必要としている、ということになります。

ハンデ戦が必要とされる理由

ハンデ戦がある理由は、レース条件を細かく細かく細分化していてもきりがないから、とも言えます。

G3クラスには、たくさんの馬がいます。3勝クラスを勝ってオープン馬になったばかりの馬もいれば、G1やG2は無理だけどそこそこG3も勝っている強いベテランオープン馬まで、たくさんいるわけです。

もしも、もっとレース条件を細かく分けることができるとすれば、5歳上、6歳上などのベテラン戦や、4歳限定、5歳限定などの特定の年齢限定、または重賞未勝利限定など戦績による条件を用意することが考えられます。

しかし、せっかく細かく条件を指定しても、毎年コンスタントに出走馬が集まらなければ意味がありませんし、強い競走馬を育てるという当初の目的からも逸れてしまいます。

そこで、条件を細分化するのではなく、対象馬を広く集めつつ、ハンデにより強さのバランスを揃えて、レースが成り立つようにしているわけです。

ハンデ戦に出走する年齢

こちらは、芝のG3、3歳上と4歳上にしぼって、ハンデ戦とハンデ戦以外の年齢を比較したものです。各年齢ごとに、ハンデと非ハンデで、足すと100%になっています。要するにどちらが多いかということです。

これを見ると、3〜5歳は非ハンデの出走率が高く、6〜8歳はハンデのほうが高くなっています。

また、年齢ごとの複勝率も、おおむね同じ傾向が見られます。3〜5歳は非ハンデの複勝率が高く、6〜8歳はハンデのほうが高くなっています。

ハンデ戦に出走すれば、6〜8歳の馬でも結果につながる可能性があるということになります。

ハンデ戦は強さが分かりにくいから荒れる

予想がしやすいレースは、どの馬が強いかが分かりやすく、予想がしづらいレースは、どの馬が強いかが分かりにくい。

年齢、性別、戦歴を問わず、どの馬も同じくらいの強さになるハンデ戦は、とても予想がしづらいことになります。

予想がしづらいので、人気もバラつき、結果的に荒れるわけです。

荒れるレースとは、みんな予想しづらくて、人気で実力が測りにくいレース、と言えます。

結論:ハンデ戦は人気を考慮せず予想する

ということで、結論としては、ハンデ戦は荒れるというより、出走する馬の実力が拮抗していて、どの馬が勝ってもおかしくなくて、他の競馬ファンが作る人気というデータが当てにならないということです。

そのため、なんらかの他の決め手で予想したほうがいい、ということになります。

私個人の話をさせていただくと、今年は初めから1〜8番人気から買う、というルールを課していましたが、ひとまず1月中はそのようにしますが、2月以降は「ハンデ戦は人気は自由」に買ってみようかなと思っています。

その上で、穴を狙うというより、全頭が同じくらいの強さと見て、ほんとに強い馬、決め手がある馬を見つけたいと思います。

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