競馬 騎手の乗り替わり

競馬コラム
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2021/12/05 のチャンピオンズカップは、松山弘平騎手が騎乗するテーオーケインズが勝利しました。

テーオーケインズには、前走も松山騎手が乗っていました。前々走の帝王賞でも、松山騎手とのコンビで優勝しています。


ところで、前走に松山騎手が乗ったお馬さんはもう一頭いました。アナザートゥルースという馬で、今回は坂井瑠星騎手が騎乗しました。そのアナザートゥルースは、14番人気で3着と大健闘。

このとき、ふと思いました。実際は、馬主や調教師、騎乗を仲介するエージェントが決めるそうですが、仮に、騎手が好きに馬を選べるとしたら、強いほうの馬を選ぼうと思うのが自然であろうと。

今回のレースでは、テーオーケインズとアナザートゥルースから騎乗依頼があり、松山騎手はテーオーケインズのほうが強いと、こちらを選んだのではないかと。

でも、アナザートゥルースが3着と健闘したように、元のお馬さんが強ければ、乗り替わりの騎手でも勝つことはあるのではないかと。むしろ、乗り替わりのほうが成績がいい、なんてこともあるのではないかと。


そんな疑問を元に、まとめたのが以下の表です。

2016〜2020年の5年間の集計です。前走騎乗した騎手が、今走も乗るのか、または乗り替わるのか。それにより、戦績が変わるのか、という表です。騎手として選んだのは、2021年の直近の順位で上位だった9人です。

これを見ると、9人とも見事に、今走続けて乗ったほうがよい成績が出ています。当然かもしれませんが、一人の例外もなくというところが、継続騎乗の大事さを示しています。


違いがあるとすれば、差のところです。差は、引き算ではなく、割り算での比率です。

差が大きければ大きいほど、その騎手が乗ったほうが戦績がよい、差が小さいほど、騎手の影響は小さい、ということになります。

ルメール騎手の勝率の差は、2.1でした。自分が継続騎乗したときと、別の人が乗ったときで、勝率が2倍違うということです。

ルメール騎手が乗っていた馬に他の騎手が乗ると、成績が下がる。つまりこれは、ルメール騎手が乗ると、馬に負担をかけない、馬の実力を引き出せる、馬の実力以上の力を出せる、上手い騎乗をする騎手ということになります。

同様に上手い騎手と言えるのは、差1.9の川田将雅騎手、差1.8の戸崎圭太騎手あたりです。ベテランの実力派が多いということですね。


一方で、下手とは言わないまでも、いい馬に乗せてもらえているだけで、他の騎手が乗っても勝てそうな馬に乗っている可能性が高いのは、横山武史騎手、岩田望来騎手です。若手が多いですね。

若手がどんどん重賞に勝って、勝利数も賞金も稼いでいるのは、頼もしいことではありますが、データ的には、騎手よりも馬の実力で助かっているかたちになります。その場合は、乗り替わりの場合も狙い目になりそうです。


まとめ

  • ルメール騎手、川田騎手、戸崎騎手は、馬の実力以上の力を引き出せるので、継続騎乗が狙い目。乗り替わりで別の騎手が乗ると勝てない可能性大。
  • 横山武史騎手、岩田望来騎手は、いい馬に乗せてもらえており、ミスをしなければ継続騎乗させてもらえるので、期待できる。ただし、馬の実力があるので、乗り替わりで鞍上強化なら期待大。ちなみに、横山武史騎手は重賞にも強く、岩田望来騎手は平場でコツコツタイプ。
  • 松山、福永、吉田、幸の各騎手は、特徴のあるデータこそ出なかったが、安定した実力の持ち主。吉田騎手、幸騎手は、あまりいい馬が回ってこない中、堅実に結果を残している印象。
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