年がら年中、競馬の予想のことを考えていて、大丈夫かなと思いますが、それだけ奥が深いということにしておいてください。
こないだの三連休、天気も悪かったりして、家にいる時間が多くありました。その時間に、過去10年間のレースの集計をしていました。単勝、複勝、枠連、馬連、馬単、三連複、三連単の各馬券における、全体および人気ごとの勝率、回収率、平均配当です。
すでに同じ集計をしている人たちはいくらでもいます。それでも、自分がやってみたらどうなるか、本当にそうなのかを自ら確認することが、自分の納得感と説得力に繋がります。
そして結局、それは本当だと分かりました。どの券種も、回収率は70〜80%台を超えることはなく、100%を超える買い目はほとんどありませんでした。あっても勝率が低すぎて、狙って取れるものでもありませんでした。まさに、インターネットでも容易に手に入る、ごくありふれた情報のとおりでした。
多くの買い方の中で最も固いと思われるのは、1番人気の複勝を買うことです。勝率が高く、回収率も100%を超えているので、買い続ければおそらく儲かります。ただし、長期的になるということと、元手となる資金がなければ儲けはほとんど出せません。
また、そのときそのときの購入者のばらつきから発生する「オッズの歪み」を利用して稼ぐ方法も、締切直前のオッズから自動で素早く計算して買い目を出すシステムが必要になり、儲けもそこまで多くは出せません。
競馬を投資として考えて、統計的観点で攻めていくと、回収率の高い馬券を買い続けるか、微妙なデータの歪みを利用した差分で稼ぐ方法が有効です。ただそれには、大量の資金や、リアルタイム集計システムなどが必要です。
また、母数を増やせば増やすほど、どんどん儲けが増えるわけではなく、すでに結果が出ている勝率、回収率の理論値に近づくだけです。やればやるほど、分かっている結果に近づき、答え合わせができるだけになります。
競馬で儲かる方法はあっても、実際にやりたいと思うかどうか、そもそもやれるのかといった話になるわけです。
逆にいえば、自分に向いた予想をしていくことこそが、競馬を投資や統計ではなく、純粋に競馬として長く楽しむコツではないかと、負け惜しみのように思うわけです。
では、どういう予想が向いているのか、考えると、ポイントはいくつかあると思います。
- 好みの馬券
- 好みの配当
- 好みの当たる頻度
- 好みの予想方法
- 軍資金
- 予想に使える時間 など
競馬の好みは、みんな同じではない、というところは意外と盲点かもしれません。
儲けたいというところは一緒でも、当たる頻度が高いほうがいい人と、たまに大きく当てたい人、ひたすら投資的に買い続けて長期的に判断する人など、さまざまです。まずは自分はどういう買い方が好みなのかを客観的に考えてみることも必要かと思います。
そういう意味では、昔と今では変わってきていると思います。昔はとりあえず当たらなければ意味がない、ということで、複勝やワイドを好んで買っていました。確かに当たりやすいですが、配当が安く、当たったのにあまりうれしくない、という状況でした。それで中途半端に配当を求めて三連複や三連単に手を出して、ぜんぜん当たらない、という状況に陥っていました。
馬券の性質である当たりやすさと配当は反比例するものであり、両立はしません。複勝やワイドは当たりやすいが、配当が安い、だから三連複や三連単を買って、当たりやすいまま、配当を高くしたい、というのは虫が良すぎるわけです。また、そういった場合は、だいたい買い目を増やして当たりやすくしようとしてしまうので、当たらないのに買い目を増やして、大損をしてしまいます。
12頭立ての複勝1点は、25%の確率で当たりますが、三連単で同じ25%の確率で当てるには、8頭BOXにする必要があり、買い目の数は336点になります。
感覚的には、12頭立てなら5頭くらいで当たりそうに感じてしまいますが、5頭で4.5%、6頭で9%ですので、ぜんぜん追いつきません。感覚とのギャップが結構あります。これが18頭立てなら、さらにとんでもない買い目数になります。
この感覚とのギャップがあるうちは、うまくいかない気がしています。
今の私はきっと、たまに大きく当てたい派に近いんだと思います。そうであれば、毎回当たる必要はない。ただし、当たらなすぎるとつまらなくなり、当たりやすい馬券に走りたくなる。しかし安い。なので配当を求めつつ、当てようと必死になり、買い目も増えてしまう。
その当たりやすさと買い目と配当のバランスを、あらかじめ把握しておいて、想定した当たり具合の中で狙って買っていく。それこそが、偶然での当たりではなくて、狙って当てていくことの第一歩になると思うわけです。
長くなってしまったので、次回に続きます・・・