競馬二兎は追えるか

JRA-VANの記事を読んでいたところ、G1で三連単の配当が100万円超えになるのはどんなときか、という分析を見つけました。

内容についてはそちらを読んでいただくとして、今回考えたいのは、今の私の買い方はやや本命寄りであり、いくら配当に魅力はあるとはいえ、極端な穴狙いまで行うと、やはり「二兎を追う者は一兎をも得ず」になるであろう、ということです。

たとえば、2022年3月の高松宮記念は、8-5-17番人気で決まりました。三連複は52万円、三連単は278万円でした。

いま私が試している◎-◎○-◎○▲△の三連複フォーメーションでは、◎を1〜3番人気から選んでいます。1〜3番人気から3頭全部選ぶにしても、2頭に絞るとしても、最低1頭は1〜3番人気がからむことが前提の買い方になっています。

なので、8-5-17番人気というレースは、どう絞り方を工夫しても、買い目にはならない結果ということになります。

同様に、過去のG1で三連単100万円オーバーを見ると、以下のようになっています。

3-12-17番人気は、3番人気がからんでいますが、残り2頭がダメですね。

14-3-2番人気は、唯一可能性があるパターンで、こちらは2012年の天皇賞春でした。三連単は145万円。ただし、三連複は9万円と控えめ。これは1着に14番人気が来たのが大きかったのでしょう。

再来週、5/1はその天皇賞春です。そんなタイミングでこういう記事を見かけて、それに乗っておこうと考えるならば、いつもの予想に加えて、人気薄を頭にした三連単も買ってみる、というのは面白いかもしれません。

「14-3-2番人気」の三連単が高い配当になった要因は、穴馬が1着に来たから。これが「2-3-14番人気」の三連単なら、そこまではつかなかったでしょう。

重賞10年間において、実際に「14-3-2番人気」のような、穴馬が1着に来ることはどのくらいあったか、調べてみました。

ここでいう「1-2-3」は、1-2-3番人気だけでなく、1-4-8番人気や3-8-15番人気など、順番が1-2-3番目の順、という意味です。

「14-3-2番人気」は「3-2-1」にあたります。このパターンの発生率は9%でした。「3-1-2」と合わせても、約20%です。これを多いと見るか、少ないと見るか。

その判断は、オッズと比較して判断したいところです。試しに先週の皐月賞で確認します。皐月賞の決着は、5-3-1番人気と、まさに「3-2-1」パターンの結果でした。そのときの三連複、三連単オッズは以下のとおりです。

三連複1点と、三連単BOX6点は当たる確率は同じなので、少なくとも三連複の6倍と同等の配当であることが期待されますが、ほぼ同等なものの、平均すると、三連単のほうが安くなっています。

また、配当の比率と、発生率の比率を比較すると、

配当：1.0→1.1→1.1→1.4→1.4→1.7
発生：1.0→1.1→1.2→1.8→2.5→2.7

このようになります。発生率の比率のぶんだけ配当が多くなればいいですが、そこまで配当が多くなっていません。

三連単の「1-2-3」と「3-2-1」の発生率は、2.7倍も違います。なので、発生しにくいぶん、2.7倍の配当がほしいところなのに、実際は1.7倍にとどまっているわけです。リスクが高いのに、当たったときに配当が少ない。つまり、美味しくないということになります。

これはおそらく、三連単で人気側1点だけを買う人ばかりではなく、上位2頭マルチでの4点買いや、BOX6点で買う人もけっこういるということです。一獲千金を夢見て多くの人が馬券を買ってしまうので、オッズも下がってしまうわけです。

結局、三連単を買うなら遊びで捨てるつもりで少しだけ買うことにして、基本は三連複のほうがよい、ということになります。1レースだけの計算なので、もっと集計すれば変わるかもしれませんが・・・

なにより、こないだのようなことがあるといけないので、しばらくはやり方は変えずに行くべきだと感じました。