いろいろメモ



性善説と性悪説

なにかのテレビや本で、「神道は性善説を取っている」という話が出てきました。
なんかしっくりくる気がしたので、簡単に調べてみました。

性善説とは、人は基本的に善いもので、いろんな要因で悪くなっていってしまう、という考え方です。
性悪説とは、人は基本的に悪いもので、いろんな取り組みによって善くなっていく、という考え方です。

話によると、世界三大宗教である、キリスト教、イスラム教、仏教においては、どれも性悪説を取っているそうです。
生まれながらにして人は悪いもので、信仰心によりだんだん善い人になっていくということで、まめにお祈りをしたり、厳しい修行があったりします。
気温が暑い寒い、食料が育たないなど、比較的厳しい環境にいる国で、生き残るために必要な考え方だったのかもしれません。
世界的に見ると、多くの人たちが性悪説の元に生活をしていることになります。

一方で日本では、意識的に信仰しているしないにかかわらず、生活の中で自然に神道の影響を受けて過ごし、今に至っています。
その神道は性善説を取っています。
人は基本的に善いもので、生活の中で自然に厄や穢れがたまってきて、悪くなってくるので、お祓いをしてさっぱりしましょう、という流れです。
悪い行いをした人も、その人自体のせいではなく、穢れのせいだということで、なんとなく平和的ですね。
どこか豊かでのどかで楽しそうな雰囲気がある気がします。

こうして見ると、日本人と世界の人たちと比較したときに、この性善説、性悪説の違いが、考え方が異なる大きな要因となっているのではないかと感じた次第です。


社にほへと

艦隊が擬人化された「艦これ」をはじめ、今はなんでも擬人化して萌えにつなげることが流行っているようですが、ついに神社が擬人化されたゲームまで出る時代になりました。
「社にほへと」(やしろにほへと)というゲームです。

2017年春に発表、開発中の段階から注目を集めていました。
サービス開始前からテレビCMまで打って、その意気込みも高いものでした。
2017年夏のリリースが予定されていました。

ところが、同年9/11、提供元から、開発を中止したと発表されました。
理由として「正式サービスを行うためのクオリティーの確保と、お客さまへの安定的なサービスの提供に支障があると最終的に判断した」とのコメント。
「社にほへと」は幻のゲームとなりました。

話によると、神社を題材にして擬人化したするところまではまだよいとしても、大吉や凶などで神社を勝手にランク付けしてしまったらしく、中止になった背景には神社本庁の圧力があったとか、なかったとか。

確かに、石清水八幡宮が凶とは・・・。
神社本庁に関わっている人は不快でしょうねえ(苦笑

今となっては企画倒れになった、そのゲームの中で取り上げられていたキャラクター(モチーフになった神社)を確認しました。

北海道 函館八幡
秋田県 太平山三吉神社
宮城県 竹駒神社
福島県 開成山神社
群馬県 妙義神社
茨城県 鹿島神宮
埼玉県 三峰神社
千葉県 香取神宮
神奈川県 鶴岡八幡宮
長野県 諏訪大社
石川県 白山比咩神社
三重県 猿田彦神社
京都府 伏見稲荷神社
京都府 八坂神社
京都府 石清水八幡宮
奈良県 春日大社
大阪府 住吉大社
広島県 厳島神社
香川県 金刀比羅宮
愛媛県 石鎚神社
宮崎県 鵜戸神宮
沖縄県 波上宮

どういう基準でチョイスされたのかも、謎が残りますね。
ここにない神社は、期間限定のレアキャラとか、課金をしないと出てこないとか、いろいろあとのほうに控えていたのかもしれませんね。


Y染色体の話

朝のNHKの情報番組で、Y染色体により、男系の祖先をたどれるという話題を取り上げていて、つい夢中になって観て、いつもの電車に乗り遅れてしまいました。

私は大昔の人類とか、日本人の祖先などに興味がありまして、少し前に、「ミトコンドリアDNA」により祖先をたどるという本を読みました。
それによると、日本人は西のアジアと、北のシベリアと、南のポリネシアからきた人たちのミックスということがわかり、それにより縄文人と弥生人の入り方、稲作の入り方などとの関連性もわかってきました。

しかし、ミトコンドリアDNAは、女系をたどることしかできないという注意点があります。 ミトコンドリアは、母親から子供へ受け継がれますが、原理上、後に継げるのは女性だけです。
つまり、母親から娘、その娘が母親になって、さらに娘という、女系のつながりだけしかたどることができないのです。
ただそれでも、10万年前には少なくとも人類は存在していたことがわかり、人類の移動の足跡をたどることができるようになったわけです。

その、男系バージョンが、Y染色体DNAです。
こちらは今度は男性にしか継がれず、父親から息子へ、その息子が父親になって、さらに息子へ、という男系のルーツのみになります。
これをさかのぼることができれば、こちらも人類のルーツを探る手がかりになります。

それによると、日本人男性のY染色体は、DタイプとOタイプと呼ばれるものがほとんどを占めており、Oタイプは中国や韓国といった大陸にも多いことから、大陸系の弥生人、Dタイプは大陸にはほとんど見られないことから、それより古く、別ルートで日本に入ってきた縄文人ではないかと推測できるわけです。
そして、そのDタイプのDNAを現在持っている人がいる国が、チベット、中国の少数民族、グアム、インド沖の島だそうで、南国系からの渡来か、シベリア経由で来たと考えられるので、こちらは今までのルーツに関する情報ともほぼ一致し、信憑性が高まる結果となったわけです。

歴史学や考古学に加えて、遺伝子学的にも、今まで存在した説と似たような結果になるというのは、だいぶ歴史の真実に近づいているような気がして、とても面白いですね。


ご朱印

今のところ私は、ご朱印集めはしていません。
神社に行った記念として写真を撮ったり、おみくじを持って帰ってきたりして、記念にしています。


ご朱印の起源は、室町時代~江戸時代の納経帳にあるとのこと。
いろんな説があるようですが、こちらのページには詳しく載っていると感じました。
https://blog.goshuin.net/origin/


成田山新勝寺と神田明神

千葉の成田市にある成田山新勝寺と、東京の神田にある神田明神。どちらも古いお寺、古い神社ですが、この寺社同士はあんまり相性が良くないとのこと。神田明神の氏子さんの中には、いまだに成田山には行かない人もいるとか。

理由はその成立にあり。
平安時代後期、朝廷は京の都にあり。平将門は朝廷に従わず、関東で猛威をふるい、私こそ天皇だ、とまで言って、ノリノリの様子。さすがに見過ごせないと、朝廷から平将門討伐軍が派遣されたが、なかなか倒せない。
そこで、仏の力を借りようと、成田にお不動さまを置いたのが、今の成田山新勝寺のはじまり。お不動さまのパワーのおかげか、平将門をやっつけることができた。
しかしその後朝廷にいろいろな悪いことがふりかかる。これは平将門のたたりだ、ということで元々神田の地にあった神田明神に、平将門の慰霊が合祀されることになったそうな。
そういう経緯があり、平将門をやっつけるために建てられた成田山新勝寺と、平将門の慰霊を鎮めるための神田明神は、相性がよくないというわけです。
ルールがあるわけでもないとは思いますが、同じ日に両方を参拝するのはやめておこうかなと、個人的には思いました。


宗形三社の見方

pen+ という雑誌の日本の世界遺産特集より。
藤原新也さんという写真家の見解。
沖ノ島は女性である。とんがった山ではなく、真ん中がくぼんでいて、そこに社殿があると。それをどう見るか。
また、イチキシマヒメは厳島であり、自然の厳格な掟を表す。中津宮のタギツヒメは、夜の営みを表す。沖津宮のタゴリヒメは、赤ちゃんを孕むことを表す。

なるほど。


日本史Bを解いてみる

2019年のセンター試験。日本史にはAとBがあり、Bでは古代史から近代まで、幅広く出題される。
古代から鎌倉時代あたりまでなら、勉強しなくても解けるかなと思い、やってみたところ、32点中19点という中途半端な結果。
さすがに難しい・・・。


更級日記と姨捨山

地元千葉の市原市、五井の辺りには、当時の国府があり、更級日記の作者である菅原孝標女がこどもの頃に住んでいたそうです。
市原から千葉、稲毛、船橋あたりを通って、松戸から川を渡り、東京都へ入る、といった行程が日記のように書かれています。
その更級日記は、こどもの頃に書かれたわけではなく、おばあちゃんになってから、昔のことを思い出しながら書いているので、日記風の自叙伝という感じです。
更級日記の更級は、更科とも書き、更科は長野県の姨捨山のことだそうです。おばあちゃんになった自分を自虐的に表現し、さすがに姨捨日記だと直接すぎるので、更級日記にしたのではないかと言われています。
その姨捨山ですが、実際にそういう風習があったのかというと、どうやらなかったらしいと。老人は食が細いし、口減らしのためだけに山に老人を捨てても意味がなく、畑仕事や子守をお願いしたほうがありがたいはず。老人を大切にしよう、老人の知恵を借りようという物語や伝説として残り、それをモチーフに楢山節考などの映画も作られ、本当にあった風習のように思う人が増えてしまったようです。私もその一人でした。
更級日記から、姨捨山の話になるとは思いませんでした・・・。


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Last-modified: 2019-02-02 (土) 10:53:01 (1908d)