「このレースは荒れる」という情報があっても、ちっとも荒れなかったり、逆に「荒れない」レースが荒れたりと、なかなか情報とは連動しないものです。
かといって、「荒れるか荒れないか分からないので、手広く狙う」などとやると、買い目がとても多くなり、限られた予算で狙おうとして買い目を絞れば、結局なかなか当たらないという結果になります。
本来であれば、予想がうまくできたレース、狙えそうなレースだけを選んで買うのがいいらしいのですが、今は重賞全レースにこだわってやっていますので、そうもいきません。
せめて、そのレースが荒れるか荒れないかだけでも分かると、馬券の狙い方で調整できていいかな、と思ったりします。
過去にも「荒れるレース」については語ってきました。
これらは、「ハンデ戦は荒れる」「雨だと荒れる」のような、レース条件や天候での判断でした。
これはこれで、それなりに妥当なアプローチだとは思います。
ただ、それよりももっとシンプルに、荒れるレースの見分け方があることを発見しました。
先週のスワンSの結果を反省していたときのことです。
10-6-11番人気の決着、三連複は82160円でした。荒れたレースですよね。
このところ、重賞は落ち着いた人気寄りのレースが多かったのに、なぜこのレースだけ荒れたのか?
1400という短距離だから? 確かにそれもあるかも。18頭立てだから? それもあります。でも、ハンデ戦ではないですし、晴れの良馬場で、実力通りに来ることが多いはず。なかなか理由が見つかりません。
ふと、出馬表を見直してみたところ、あることに気づきました。1番人気のオッズです。スワンSの1番人気アヴェラーレの単勝オッズは、3.9倍でした。あまり固いとは言えない1番人気です。
一方で、同日行われたアルテミスSの1番人気は1.5倍。結果は1-2-4番人気。天皇賞秋のイクイノックスも1.3倍でした。結果は1-6-3番人気。
これはもしかして、1番人気のオッズが、荒れる荒れないの指標に使えるのではないか?と考えたわけです。
そう考えて取ってみたデータが、以下です。
Aは1〜3番人気、Bは4〜18番人気を表しています。AAA、AAB、ABB、BBBは、三連複の発生件数です。
AAAは、すなわち1〜3番人気の3頭で決まったレースですが、1番人気のオッズが低い(人気が高い)ほど、発生件数は多くなっています。
ただ、今回はこの表を縦の列で読み取っていきます。1番人気が1.0-1.9倍のとき、つまりアルテミスSや天皇賞秋のときです。そのとき、AAAから順に、10%、53%、34%、3%となっています。AABの53%が最も多い組み合わせです。1〜3番人気・1〜3番人気・4〜18番人気の3頭という意味です。アルテミスが1-2-4、天皇賞秋が1-3-6ですから、この53%の範囲に入っていることになります。
一方で、スワンSは1番人気が3.9倍。AAAから順に、7%、42%、43%、8%。
6-10-11番人気はBBBですから、8%のゾーンに入ったことになります。単勝1倍台ではBBBは3%ですので、それと比較すると、荒れることが多いことになります。
単勝4倍以上なら、さらに14%にアップします。しかも1-2-3番人気の決着は0%です。
こういったところで、「1番人気のオッズが、そのレース全体の荒れ具合と関連している」ということがデータでも裏付けが取れましたので、これを利用してうまく馬券を買っていければと思います。
たとえば、固いと予想したときは、選択馬を少なくして、三連単も狙っていくとか、逆に荒れそうなら人気薄にも流して買うとか、人気薄のワイドを買ってみるとか、そういう感じでしょうか。
また、先ほどのデータ表から、1〜3番人気を厚めに選ぶかどうかの判断をしてもいいと思います。1番人気が1倍台なら1〜3番人気から2頭以上来る確率が63%ですので、1〜3番人気を厚めに入れてもいいと思います。
そのあたりを実践でも試しながら、引き続き考えていきたいと思います。
2頭軸流しで買うときの2頭の選び方で、これを参考にしたらどうかとも思っています。
・1.0-3.4 AB
・3.5-999 BB